災害時の行動マニュアル

どれほど備えていても、災害は突然やってきます。実際に災害が発生した時に「何をすればいいか」「どう動くべきか」を事前にイメージできているかどうかで、被害の大小や命運が大きく分かれます。このページでは、地震、台風、津波、火災など災害ごとの具体的な初動対応と、家庭での行動ルールづくりについて、実用的に解説します。


1. 災害別 初動マニュアル

【地震のとき】

  1. まず身の安全を確保する
    • 頭を守り、机の下など安全な場所に避難
    • 窓ガラスから離れる
    • 外ではブロック塀や看板、ガラスの近くに近づかない
  2. 揺れが収まったら火の始末と出口の確保
    • キッチンにいた場合は、余裕があればガスの元栓を閉める
    • ドアが歪まないうちに玄関や窓を開けて脱出口を確保
  3. 避難判断
    • 自宅に損傷がある、火災が発生した、津波警報が出た等の場合は避難
    • 家族と合流してから行動(可能なら)

【津波が来るとき】

  1. 高台や避難ビルへすぐに移動
    • 警報が発令された時点で即座に行動。海や川には絶対に近づかない
    • できるだけ高い場所へ「垂直避難」
  2. 車移動は避ける
    • 渋滞の危険や通行止めのリスクが高い
    • 徒歩での避難が基本(高齢者などの事情がある場合は例外)
  3. 再警報に注意
    • 津波は繰り返し襲ってくることがあるため、解除されるまで絶対に戻らない

【台風・豪雨】

  1. 事前に情報を確認し、外出を控える
    • 気象庁や自治体の警戒レベルに注意
    • 夜間や暗い時間帯に避難することは極力避ける
  2. 自宅で待機する場合
    • 停電に備えてライトやモバイルバッテリーを準備
    • 水害が想定される地域では、2階以上で待機
  3. 避難が必要な場合
    • 避難情報が「避難指示」になったら速やかに行動
    • 道路の冠水や土砂災害に注意

【火災が発生したとき】

  1. すぐに119番通報+家族の避難を最優先
    • 初期消火は煙が薄い・火が小さいときのみ
    • 炎が天井に届いていたら消火はあきらめて避難
  2. 姿勢を低くして煙を避ける
    • 濡れタオルで口元を覆いながら、姿勢を低くして移動
  3. エレベーターは使わない
    • 停電・閉じ込めの危険があるため、階段で避難

2. 要配慮者への対応

災害時には、高齢者・子ども・障がいのある方・妊産婦・外国人など、「要配慮者」への配慮が求められます。

高齢者・障がい者

  • 介助が必要な場合に備え、家族や近隣との連携を事前に決めておく
  • 福祉避難所の位置を確認しておく(通常の避難所とは別)

乳幼児・子ども

  • 必要な物資(ミルク・おむつ・おやつなど)を常にバッグに
  • パニックを防ぐため、抱きしめる・話しかけるなどの安心対応

外国人

  • 多言語対応アプリや災害用多言語情報サイトの活用
  • 地域でのサポート体制(多文化共生の防災体制)を把握

3. 避難所での生活と心構え

避難所は、安全を確保する場ですが、ストレスや不便も多い環境です。

必ず持って行きたいもの

  • 防寒着、タオル、スリッパ、耳栓、目隠し用のアイマスク
  • 貴重品と身分証のコピー(本人確認が必要な場面がある)
  • 食物アレルギーがある人は、自分用の食料を別途準備

感染症対策

  • マスク、アルコール消毒液、使い捨て手袋など
  • 周囲との距離を保つ
  • 換気やこまめな手洗いを意識

トラブルを防ぐためのポイント

  • 貴重品や情報は自己管理
  • ゴミ出しや清掃に協力する
  • 無理な要求やクレームは控える

4. 災害後に気をつけること

被災後も、二次被害や健康被害に注意が必要です。

  • 余震への警戒:壊れかけた建物は危険、できるだけ近づかない
  • 水・食品の安全:断水直後の水道水、非常食の賞味期限などを確認
  • 詐欺・悪徳商法:修理業者やボランティアを装った詐欺に注意
  • 心のケア:PTSDや不眠が続くようであれば、早めに相談機関へ

まとめ

災害が発生したとき、最も大切なのは「慌てない」「正しい情報を得る」「早めに動く」ことです。災害ごとの正しい行動を知っておくことで、大切な命を守る力になります。家族と一緒に定期的にこのマニュアルを見直し、災害への備えを行動レベルに落とし込んでおきましょう。