【2025年最新】NISA・つみたてNISA完全ガイド

2025年も新NISA(少額投資非課税制度)が注目を集めています。2024年1月から大きく制度が改正され、投資で得られた利益にかかる税金がゼロになる非課税期間が無期限になったほか、年間投資枠が最大360万円まで拡大するなど、より使いやすい制度へと進化しました。

「NISAって聞いたことはあるけど、まだ始めていない」「2025年から始めても遅くないの?」というあなたへ。結論から言うと、NISAを始めるのに遅すぎることはありません

この記事では、2025年の最新情報をもとに、NISA・つみたてNISAの基本から口座開設方法、初心者におすすめの投資戦略まで徹底解説します。将来の資産形成に向けて、この機会にNISAをスタートさせましょう。

Contents

NISAとは?2025年の基本情報と仕組み

NISAは「少額投資非課税制度」(Nippon Individual Savings Account)の略称で、個人投資家のための税制優遇制度です。通常、株式や投資信託などの運用で得られる利益(配当金・分配金・売却益)には約20.315%の税金がかかりますが、NISA口座で投資した資金から生じる利益は全額非課税になります。

2024年1月からスタートした新NISAでは、制度が大幅に改良され、より長期的な資産形成をサポートする仕組みとなりました。

新NISAの特徴と基本的な仕組み

2025年現在の新NISAには、以下の特徴があります:

  • 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2種類がある(併用可能)
  • 非課税保有期間が無期限(以前は一般NISAで5年、つみたてNISAで20年だった)
  • 制度が恒久化された(いつでも始められる)
  • 年間投資枠が拡大(つみたて投資枠:120万円、成長投資枠:240万円)
  • 非課税保有限度額が1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
  • 売却した枠は翌年以降に再利用可能(簿価残高方式)
項目つみたて投資枠成長投資枠
年間投資枠120万円240万円
非課税保有期間無期限無期限
投資対象商品長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託、ETF上場株式、ETF、REIT、投資信託(除外条件あり)
購入方法積立投資のみ一括投資、積立投資

旧NISAとの主な違い

2023年までの旧NISA制度と2024年からの新NISA制度には大きな違いがあります。主な変更点を以下にまとめました:

  • 制度の統合:一般NISAとつみたてNISAが統合され、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」に再編
  • 枠の併用が可能に:以前は一般NISAかつみたてNISAのどちらかしか選べなかったが、新制度では両方を併用できる
  • 投資枠の拡大:つみたてNISA(40万円→120万円)、一般NISA(120万円→240万円)
  • 非課税期間の無期限化:以前の有期限(5年間/20年間)から無期限に変更
  • 恒久的な制度へ:時限措置から恒久的な制度に変更

2023年までのNISA口座はどうなった?

2023年末までに一般NISAやつみたてNISAで購入した金融商品は、2024年以降も保有し続け、当初の非課税期間が満了するまで非課税措置が適用されます。ただし、これらの旧NISA資産は新NISAの非課税保有限度額1,800万円の外枠で管理されるため、新NISAの枠を圧迫することはありません。

2025年のNISA最新動向

2025年は新NISA制度がスタートして2年目を迎え、多くの人がこの制度を活用して資産形成に取り組んでいます。2024年から投資枠が拡大したこともあり、より多くの人がNISA口座を開設する流れが続いています。

2025年の傾向として、特に注目すべき点は以下の通りです:

  • 投資初心者の間でつみたて投資枠の人気が高まっている
  • インデックス型の全世界株式・米国株式への投資が引き続き人気
  • NISA制度を活用した長期的な資産形成の重要性がさらに高まっている

2025年の人気投資信託ランキングを見ると、eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)eMAXIS Slim米国株式(S&P500)など、低コストで幅広く分散投資できる商品が上位を占めています。

つみたて投資枠の特徴とメリット

つみたて投資枠は、2024年1月から始まった新NISA制度で導入された非課税投資枠の一つで、長期的かつ安定的な資産形成を支援する目的で設計されています。ここでは、つみたて投資枠の特徴とメリットについて詳しく解説します。

つみたて投資枠とは何か

つみたて投資枠は、旧制度のつみたてNISAを引き継いだ投資枠で、毎月など一定の間隔で任意の一定額を投資できる仕組みです。この投資枠は、長期・つみたて・分散投資による資産形成を目的としており、初心者の方でも始めやすい投資の入り口となっています。

金融機関によって最少購入金額は異なりますが、毎月1,000円などの少額から始めることができるのが特徴です。この仕組みにより、まとまった資金がなくても無理のない範囲でつみたて投資を続けていくことが可能です。

年間投資枠と非課税保有限度額

つみたて投資枠では、年間120万円まで投資することができます。これは旧制度のつみたてNISAの40万円から3倍に拡大したことになります。

非課税保有限度額は、成長投資枠と合わせて最大1,800万円です。ただし、成長投資枠での投資は1,200万円が上限となるため、つみたて投資枠だけでも最大1,800万円まで投資することが可能です。

また、非課税保有期間が無期限となったことで、長期的な資産形成がより柔軟にできるようになりました。さらに、売却した分の投資枠を翌年以降に再利用できるようになったのも大きな変更点です。

つみたて投資枠の対象商品と投資方法

つみたて投資枠で購入できる商品は、金融庁が定めた基準を満たした投資信託やETFに限定されています。具体的には、長期的な資産形成を支援する制度の趣旨に沿って、購入時手数料が無料運用管理費用が低く抑えられている商品が対象です。

つみたて投資枠での投資方法は積立投資のみとなっています。毎月などの一定間隔で、自動的に同じ金額を投資する方法です。これにより、相場の上下に関わらず定期的に投資することで、「ドルコスト平均法」の効果が期待できます。

つみたて投資枠のメリット

つみたて投資枠を活用することで、以下のようなメリットが得られます:

  • 少額から始められる(多くの金融機関で月100円程度から可能)
  • 長期投資による複利効果が期待できる
  • 時間分散投資ができる(一度に大きな損失を被るリスクを軽減)
  • 厳選された低コスト商品のみが対象のため、初心者でも安心
  • 投資の自動化により、感情に左右されない投資が可能
  • 非課税メリットを最大限に活用できる(長期保有で大きな差に)

つみたて投資枠と成長投資枠は併用できる

新NISA制度の大きな特徴の一つは、つみたて投資枠と成長投資枠を同時に利用できる点です。例えば、つみたて投資枠で毎月安定した積立を行いながら、成長投資枠で個別株式や幅広い投資信託に投資することが可能です。これにより、安定性と成長性を両立させた投資戦略を組むことができます。

成長投資枠の特徴とメリット

成長投資枠は、旧制度の一般NISAを引き継いだ投資枠で、つみたて投資枠よりも投資方法や対象商品の自由度が高いのが特徴です。ここでは、成長投資枠の特徴とメリットについて詳しく解説します。

成長投資枠とは何か

成長投資枠は、より幅広い金融商品に柔軟な投資ができる非課税投資枠です。つみたて投資枠と異なり、一括投資も積立投資も選択可能で、個別株式や多様な投資信託に投資することができます。

成長投資枠は、投資の経験や知識がある程度ある方や、市場の成長性を積極的に追求したい方に適しています。ただし、投資対象が幅広い分、自分自身で商品を選定する必要があることから、ある程度の投資知識が求められる点は認識しておきましょう。

年間投資枠と非課税保有限度額

成長投資枠では、年間240万円まで投資することができます。これは旧制度の一般NISAの120万円から2倍に拡大しています。

成長投資枠の非課税保有限度額は最大1,200万円です。これは、つみたて投資枠と成長投資枠を合わせた全体の非課税保有限度額1,800万円の一部となります。

つみたて投資枠と同様に、非課税保有期間は無期限となり、売却した分の投資枠は翌年以降に再利用可能です(簿価残高方式)。

成長投資枠の対象商品と投資方法

成長投資枠では、以下のような幅広い金融商品に投資することができます:

  • 上場株式(日本株だけでなく外国株式も含む)
  • ETF(上場投資信託)
  • REIT(不動産投資信託)
  • 投資信託(一部除外条件あり)

ただし、信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託およびデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等は除外されています。

投資方法は一括投資と積立投資のどちらも可能です。まとまった資金がある場合には一括投資で、少額から始めたい場合には積立投資で、と柔軟に選択できます。

成長投資枠のメリット

成長投資枠を活用することで、以下のようなメリットが得られます:

  • 投資対象の選択肢が広い(個別株式からREITまで幅広く投資可能)
  • 投資方法の自由度が高い(一括投資・積立投資を選択可能)
  • 高い成長を追求できる(成長性の高い銘柄や分野に集中投資も可能)
  • 大きな年間投資枠(240万円/年)を活用できる
  • 市場の変化に応じた機動的な投資ができる
  • つみたて投資枠と組み合わせてバランスの取れたポートフォリオ構築が可能

2025年からNISAを始めるメリット

「NISAを始めるタイミングは今からでも遅くないのか?」と考える人も多いでしょう。結論から言えば、NISAを始めるのに遅すぎることはありません。ここでは、2025年からNISAを始めることのメリットについて解説します。

今からNISAを始める価値

NISAは、いつからでも始められる恒久的な制度になりました。そのため、「もっと早く始めればよかった」と後悔するよりも、今すぐに始める方がはるかに有益です。

例えば、仮に45歳から60歳まで15年間、月3万円(年間36万円)を年利5%で運用開始した場合でも、約700万円(うち約160万円が運用益)になります。その運用益に対する約20%の税金、約33万円が非課税になるというメリットがあります。

また、2024年からの新NISA制度は非課税保有期間が無期限となり、投資枠も拡大したことで、今からはじめてもより大きなメリットを享受できるようになっています。

長期投資のメリット

NISAの最大の魅力は長期投資による複利効果を非課税で享受できる点です。市場の短期的な変動に左右されず、長い目で見れば資産が成長する可能性が高まります。

長期投資のメリットとして、以下の点が挙げられます:

  • 複利効果の威力:時間が長いほど複利の効果が大きくなる
  • 時間分散のリスク軽減:長期間の積立により、買い時を考える必要が減少
  • 非課税メリットの最大化:長期保有ほど節税効果が大きくなる
  • 感情に左右されない投資:短期的な相場変動に一喜一憂せず冷静な判断が可能

特に、積立投資は「時間の分散」で投資のリスクを小さくする効果があります。市場が上がっても下がっても定期的に一定金額を投資することで、平均購入単価を抑えることが期待できます。

2025年の市場動向と投資のタイミング

2025年の市場動向を正確に予測することは難しいですが、重要なのは「タイミングを見計らうこと」ではなく「時間を味方につけること」です。

市場の動向に関わらず、長期的な視点で投資を始めるなら、最良のタイミングは「今」です。なぜなら、投資においては「市場に投資している時間の長さ」が重要だからです。

2025年に関しては、以下のような投資戦略がおすすめです:

  • 定期的な少額積立で時間分散を図る
  • インデックス投資で市場全体の成長を捉える
  • 国際分散投資で地域リスクを分散させる
  • 長期保有を前提とした投資商品の選定

株価が下がった時こそチャンス

株価が下落する局面では不安になりがちですが、長期投資の観点からは「安く買えるチャンス」と捉えることができます。特に積立投資では、高値の時に少なく、安値の時に多く買うという効果(ドルコスト平均法)が期待できます。現在の相場が高いか安いかを考えるよりも、継続的に投資を続けることが重要です。

NISA口座の開設方法と注意点

NISAを始めるには、まず証券会社や銀行、郵便局などの金融機関でNISA口座を開設する必要があります。ここでは、NISA口座の開設方法と注意点について解説します。

NISA口座開設の手順

NISA口座の開設は以下の手順で進めます:

  1. 金融機関を選ぶ:証券会社や銀行など、自分に合った金融機関を選ぶ
  2. 口座開設の申し込み:選んだ金融機関のWebサイトや店舗で口座開設を申し込む
  3. 本人確認書類の提出:マイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類を提出
  4. NISA口座開設の申請:一般口座や特定口座の開設後、NISA口座開設を申し込む
  5. 審査・開設完了:金融機関と税務署による審査後、口座開設が完了
  6. 投資の開始:つみたて投資枠や成長投資枠で投資を始める

多くの金融機関ではオンラインで手続きが完結するため、スマホやパソコンから簡単に申し込みができるようになっています。

金融機関選びのポイント

NISA口座を開設する金融機関を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう:

  • 手数料:口座維持手数料や取引手数料が無料か確認
  • 取扱商品の豊富さ:投資したい商品(特に人気の投資信託など)を取り扱っているか
  • 少額投資の可否:少額(100円や1,000円)から積立可能か
  • 使いやすさ:Webサイトやアプリの使いやすさ
  • サポート体制:初心者向けの情報提供や相談窓口が充実しているか
  • ポイントプログラム:投資でポイントが貯まるか
  • クレジットカード積立:クレジットカード決済での積立が可能か

多くの初心者にとっては、手数料の安さ、取扱商品の豊富さ、少額から始められるかどうかが重要なポイントになります。

NISA口座開設時の注意点

NISA口座を開設する際の注意点は以下の通りです:

  • NISA口座は1人につき1口座のみ開設可能(複数の金融機関での開設は不可)
  • つみたて投資枠と成長投資枠は同一の金融機関でのみ利用可能
  • 金融機関の変更は年単位でのみ可能(年の途中での変更は不可)
  • 未使用の年間投資枠は翌年への繰り越し不可
  • 課税口座で保有している商品はNISA口座へ移管できない
  • NISA口座での損失は、他の口座の利益と損益通算できない

特に注意すべき点として、NISA口座で生じた損失は、課税口座(一般口座や特定口座)の利益との通算ができず、損失の繰越控除もできない点があります。

初心者におすすめのNISA投資戦略

NISAを活用した効果的な資産形成を行うために、初心者におすすめの投資戦略を紹介します。

長期・積立・分散投資の重要性

初心者にとって最も重要な投資戦略は、「長期・積立・分散」の3原則です。

長期投資は、市場の短期的な変動に左右されずに資産を育てる方法です。投資は短期では結果が出にくいですが、10年、20年という長い期間で見ると、複利効果により大きな成果が期待できます

積立投資は、定期的に一定金額を投資する方法です。これにより、相場の高い時には少なく、安い時には多く買うことができ(ドルコスト平均法)、結果として平均購入単価を抑えることが期待できます。

分散投資は、複数の資産や地域、業種に投資することで、リスクを分散させる方法です。「卵は一つのかごに盛るな」ということわざの通り、投資も一つに集中せず、分散させることでリスクを軽減できます。

資産配分の基本

初心者におすすめの資産配分の基本は以下の通りです:

  1. インデックス型投資信託を中心に据える
  2. 全世界株式米国株式などの幅広い地域に分散
  3. リスク許容度に応じて株式と債券のバランスを調整
  4. 自分の年齢やライフプランに合わせて配分を決める

一般的な目安として、「100 – 年齢」を株式の配分比率とするという考え方もあります。例えば、30歳の場合は70%を株式、30%を債券に配分するというものです。ただし、これはあくまで参考であり、自分のリスク許容度や目標に合わせて調整する必要があります。

初心者向けおすすめ投資信託

2025年の人気投資信託ランキングを参考に、初心者におすすめの投資信託をいくつか紹介します:

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー):世界中の株式に幅広く投資できるインデックスファンド
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):米国の主要500社に投資するインデックスファンド
  • 楽天・全世界株式インデックス・ファンド:世界の株式に広く分散投資できるファンド
  • 楽天・全米株式インデックス・ファンド:米国株式に幅広く投資するファンド
  • ニッセイ外国株式インデックスファンド:日本を除く先進国の株式に投資するファンド

これらの投資信託は、低コストで幅広く分散投資ができるという特徴があります。特に初心者は、まずは全世界株式や先進国株式に投資する商品から始めるのがおすすめです。

投資の自動化で感情に左右されない運用

初心者が投資で成功するためには、感情に左右されず、一貫した投資を続けることが重要です。そのためには、投資の自動化が効果的です。

つみたてNISAでは、毎月の給料日などに自動で一定額を投資する設定ができます。これにより、市場の上下に一喜一憂せず、長期的な視点で投資を続けることができます

また、「買ったら見ない」という原則も重要です。特に短期的な相場変動に一喜一憂しがちな初心者は、毎日の値動きをチェックすることで感情的になり、冷静な判断ができなくなることがあります。長期投資の場合は、定期的(半年に1回程度)にポートフォリオをチェックする程度で十分です。

2025年人気のNISA投資商品ランキング

2025年のNISA(つみたて投資枠+成長投資枠)で人気の投資信託をランキング形式で紹介します。

つみたて投資枠人気商品

2025年初頭のつみたて投資枠で人気の投資信託ランキングは以下の通りです:

  1. eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):米国の主要500社に投資
  2. 楽天・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型):米国の高配当株式に投資
  3. eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):世界中の株式に幅広く投資
  4. iFreeNEXT FANG+インデックス:米国のハイテク企業を中心に投資
  5. 楽天・プラス・NASDAQ-100インデックス・ファンド:米国のハイテク企業中心に投資

これらの投資信託は、多くの個人投資家に積立設定された人気商品です。特に米国株式や全世界株式のインデックスファンドが人気を集めています。

成長投資枠人気商品

成長投資枠では、つみたて投資枠より幅広い商品に投資できることから、以下のような商品が人気です:

  1. eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):世界中の株式に幅広く投資
  2. iFreeNEXT FANG+インデックス:米国のハイテク企業を中心に投資
  3. 楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド:米国の主要500社に投資
  4. 楽天・高配当株式・米国ファンド:米国の高配当株式に投資
  5. 楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンド:全世界株式に投資

これらの投資信託は、一括投資と積立投資の両方で買い付けられている人気商品です。eMAXIS Slimシリーズや楽天のインデックスファンドなど、低コストで分散投資できる商品が支持されています。

投資商品の選び方

NISA(つみたて投資枠・成長投資枠)で投資商品を選ぶ際のポイントは以下の通りです:

  • 運用コスト(信託報酬)の低さ:長期投資ではコストの差が大きな影響を与える
  • 分散の度合い:幅広い地域・業種に分散しているかどうか
  • 運用実績の安定性:インデックス型であれば指標との連動性
  • 純資産総額の大きさ:一定以上の規模があるファンドが安心
  • 投資先の成長性:長期的な成長が期待できる地域・業種かどうか

特に初心者は、コストの低いインデックスファンドを中心に選ぶことをおすすめします。なぜなら、長期投資において運用コストの差は複利で大きく影響するからです。

投資商品タイプ特徴おすすめ度(初心者向け)
全世界株式インデックス世界中の株式に分散投資★★★★★
米国株式インデックス米国の主要企業に投資★★★★☆
テーマ型インデックス特定のテーマや業種に投資★★★☆☆
高配当株ファンド配当利回りの高い株式に投資★★★☆☆
アクティブファンド運用者の判断で銘柄を選定★★☆☆☆

NISAを活用した資産形成プラン

年代やライフステージによって投資の目的や期間は異なります。ここでは、年代別のNISA活用法や具体的な資産形成プランを紹介します。

20代・30代の資産形成プラン

20代・30代は投資期間が長く取れるため、株式を中心とした積極的な運用が効果的です。

【おすすめの投資戦略】

  • つみたて投資枠で全世界株式や米国株式のインデックスファンドに積立
  • 月々の積立額は無理のない範囲で設定(例:月1万円から)
  • 余裕があれば成長投資枠で成長性の高い分野に投資
  • 長期投資の視点で、短期的な相場変動に一喜一憂しない

【具体的な活用例】

例えば、30歳から以下のような投資プランを実行すると…

  • つみたて投資枠:月5万円(年間60万円)で全世界株式インデックスに投資
  • 成長投資枠:月5万円(年間60万円)でテーマ型ファンドに投資
  • 30年間継続した場合(年利5%と仮定):約6,900万円の資産形成が可能

40代・50代の資産形成プラン

40代・50代は老後資金の準備を本格化させる時期です。安定性と成長性のバランスを考えた運用がポイントです。

【おすすめの投資戦略】

  • つみたて投資枠と成長投資枠を最大限に活用(年間360万円まで)
  • 株式と債券のバランスを徐々に調整(例:50代後半は株式60%・債券40%など)
  • 配当収入も意識した投資商品の選定
  • リスク許容度に合わせたポートフォリオ調整

【具体的な活用例】

例えば、45歳から以下のような投資プランを実行すると…

  • つみたて投資枠:月10万円(年間120万円)で全世界株式と債券に分散投資
  • 成長投資枠:年間120万円で高配当株ファンドに投資
  • 20年間継続した場合(年利4%と仮定):約7,300万円の資産形成が可能

リタイアメントに向けた活用法

リタイアメントを控えた方や既にリタイアした方は、資産の保全と安定的な収入確保が重要です。

【おすすめの投資戦略】

  • 定期的な収入を得られる高配当株ファンドなどに投資
  • リスクを抑えた安定運用に徐々にシフト
  • 非課税メリットを活かした資産の取り崩し計画を立てる
  • 生涯投資枠(1,800万円)を計画的に活用

【具体的な活用例】

例えば、60歳からのNISA活用プランとして…

  • 成長投資枠:高配当株ファンドに集中投資し、配当収入を得る
  • 必要に応じて資産を売却して生活資金に充てる(売却益も非課税)
  • 売却した分の投資枠は翌年以降に再投資し、資産を維持

どの年代であっても、自分のライフプランやリスク許容度に合わせた投資計画を立てることが重要です。また、定期的に計画を見直し、必要に応じて調整することも忘れないようにしましょう。

まとめ:2025年NISA活用の重要ポイント

2025年のNISA・つみたてNISA活用について、重要なポイントをまとめます。

  • 新NISA制度は投資枠が拡大し、非課税期間が無期限になったため、長期的な資産形成に非常に有利な制度となっています。
  • つみたて投資枠(年間120万円)と成長投資枠(年間240万円)を併用できるようになり、合計で年間360万円まで非課税投資が可能になりました。
  • NISAを始めるのに遅すぎることはありません。今からでも非課税メリットを活かした資産形成を始めることで、将来の資産を効率的に増やすことができます。
  • 初心者は「長期・積立・分散」の原則に基づき、低コストのインデックスファンドを中心に投資することをおすすめします。
  • 定期的な積立投資により、相場の上下に左右されず、時間分散の効果を得ることができます。
  • 年代やライフステージに合わせた投資戦略を立て、定期的に見直すことが重要です。
  • NISA口座は1人1口座のみ開設可能で、金融機関の選択は手数料や取扱商品などを比較して慎重に行いましょう。

新NISA制度は、日本政府が国民の資産形成を後押しするために整備された非常に有利な制度です。この制度を最大限に活用して、将来の経済的自由を手に入れるための第一歩を踏み出しましょう。

投資は短期的には結果が出にくいものですが、長期間にわたって継続することで複利の力が発揮されるものです。2025年から始めても決して遅くはありません。今日からコツコツと積み立てを始めることで、5年後、10年後、そして30年後の自分に大きなプレゼントを贈ることになるでしょう。